◆どんなカホンをDIYするのか。
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- 加工、製造
- 総括
前回に続いてカホンの製作です。
前回の調査で、カホンという楽器が如何に適当なものであるかよくわかりました。
他のDIYカホナー(カホニスト?)も総じて
「ただの箱だろ」
ぐらいの勢いで作っていらっしゃるので敷居も低いってもんです。
元楽器職人としては、音を構成するための楽器の要素って色々あるのでそんな適当でいいんかなーと思いつつも、まずは完成させることが大切なのでできる限り緩い要件にしてみたいと思います。
- せっかくだからいい音で鳴らしたい
- スナッビーは調節できた方がよさそう(普通のスネアドラムよろしく)
- サウンドホール後ろだと音飛ばなく無い?
- 仕上げは綺麗にいきたい(楽器だし)
- 座るんだし、頑丈がいいよね。
ということで例によって上記要件を満たす図面を引いてみたのがこれです。
相変わらず線薄くて見にくいですね。
何度も言いますがそろそろ2DCADの三面図卒業して3DCADでグリグリ動かしてみたいです。
なんかフリーで見栄えのいい3DCADツールないですかね。
1.音に関しては、合板を使うと余計な倍音が乗りやすいので基本的にはスプルースの無垢材でボディは作ることにします。
2.スナッビーはスネアドラムのように、レバーで聞き具合を調整できるといいような気がします。ここが音作りに肝心なポイントのような気がするので、後から調整できるようにしておきたいなーといったところです。
3.カホンという楽器の特性上、打面が前面に来るのでサウンドホールを前面に配することができないのが悩みの種です。
そもそも打楽器なので音の指向性を論ずるべきではないと思うのですが、アコースティックな編成の場合、その他の伝統的な楽器類の音の大きさ、音の前への飛び具合(画考慮されていること)を考えると考えて損はないと思います。
悩んだ結果、打面下部にサウンドホールを配してホーンを設け、低音の前方への指向性を高めるとともに増強することを目指しました。
スピーカーのバスレフポートのようなものです。
4.仕上げは”可能な限り”丁寧に行いたいと思います。こだわればラッカー塗装でバフ仕上げ、はたまたウレタン塗装でバフ仕上げなんてのも可能ですが、やはりナチュラルな質感を大事にしたいので、オイルフィニッシュにしたいと思います。
5.薄い合板で箱を作ると強度がやや不足するため、どうしても接合部分に補強材が必要になってきます。が、前述したようにピッタリと接合されていない木材同士だとどうも余計な倍音(要するにノイズ)が発生しそうな気がして、無垢材を高精度に接合する方法をとりたいのですが、そうするとある程度の厚みが構成材に必要になります。
従って、主に音を反射・共鳴させる側板、背面板は共鳴しやすい薄めのスプルースの木材、側板、背面板をしっかり支えて鳴らすため、また強度を稼ぐために、天板、床板は厚めのスプルース材を使用することにしました。
底と中間の位置に設置する板は、前述のホーンを施工するためにもある程度の厚みが必要で、合理的な設計になりました。
と、グダグダ言ったもののもともと民族楽器なので楽しく鳴らせれば何でもいいんです。
上記は完成品に箔をつけるための言い訳ですね。
どんなに考えて作ったところで音の良し悪しなんて主観的なモンなんですから、演奏する本人が満足すればそれでいいのです。
※あと厳密に言えば木製楽器の音の厳密な設計って基本的に無理です。
さーて、御託も終わったところでさっさと作りますか!
~失敗しない家作りを経て完成した我が家で始める DIY(Do it yourself=手作り/自作) ライフ。
できることは自分でやり、無駄な浪費や使い捨ては排除し、人と自然の恵みに感謝して、日々の暮らしを創りだします。~
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