永らくお伝えしてきたMaker Faire Tokyo 2018ですが、ようやく最後になる”気”がします。
いろいろ紹介してきましたが、全体の一部しか紹介できていません。本当はもっと魅力的な出展物もあったと思われます。お手伝いの合間の時間だったのですべて見て回れなかったのが残念です。
次回は出展側として参加したいな~。
17.大人買いソートロープ
ブースH06-03「トイレットペーパーホルダーにタコメーターを搭載してみた。」
(http://makezine.jp/event/makers2018/m0299/)
レゴでできたソートロープがありました。
ソートロープとは・・・
- 円筒に連続する絵を描いて
- 円筒を回転させ
- 一コマに相当する範囲を見る
- コマが連続的に変化する
ことでアニメーションさせる技法のことです。
昔自宅にあった工作の本に作例があり、パラパラ漫画よりもきれいにアニメーションが見えたので大きなソートロープ作ってその内側の絵を差し替えて楽しんでいました。
この作品は、一コマ一コマのストップモーションをレゴの人形で表現するという荒業というか技ありのアイデア。
オトナしかまねできませんw
しかも、ソートロープの筐体もレゴ!
実はこの出展者の主役はレゴで作ったアナログ式(ホントにアナログ)トイレットペーパー用タコメーターだったんですが、個人的な興味がこっちだったので写真すらありません・・・
18.ボトルシップじゃない何か
ブース H12-06「ボトル・サーキット/ボトル・マーブルマシン」
(http://makezine.jp/event/makers2018/m0053/)
「Message in a bottle」・・・
なんというか、これは筆舌に尽くし難い・・・
どういう方向で称賛すればいいのか・・・
見た瞬間は絶句で、その後マジすか!?
この気持ち、わかっていただけますかね?
道具もおかしい。
ボトルシップはなんとなくわかるんですよ。
まぁ面倒とはいっても、接着剤で木や糸をくっつけていくだけなので、使う道具は限られるし根気の勝負だと思うんですよ。
(言うは易しってことは重々理解してますよ)
・・・これはちょっと・・・ねぇ?
おそらく
「『Message in a bottle』なんて捻りが効いてていいんじゃね?」
なんて考えて、そのまま突き進んだ感じだと思うんですがこれは突き進む方向がオカシイ(誉め言葉)。
どうやら去年も出展されていた様子。
来年はどんな大物見せてくれるんでしょうか。
19.メイカーらしい作品数点!
ブース H10-13「日常生活に+αする作品たち」
(http://nxt-alpha.jp/news/mft2018.shtml)
ひときわ目を引いたのが(というより「音」だったので聞こえたのが)、オタマトーンでスーパーマリオのテーマを自動演奏する装置。
オタマトーンて、より手軽に管楽器っぽい運指で演奏をするためのトイ楽器なんですが、それをさらに自動演奏とは・・・
思わず出展者さんに
私 「これ・・・本末転倒じゃ・・・」
出展者さま「それは言わないでw」
とはいえ、多数のソレノイドをうまく組み合わせて、きれいに作ってます。(3Dプリンタ上手に使ってるなぁ)
これだったらせっかくだからフルートの自動演奏とかにしたら…
来年の展示に期待しましょう。
もう一点、興味を引いたのが自動保存装置。
これは欲しいわー。(邪魔くさいけど。)
誰もが良くやる”保存(Ctrl+S)し忘れで数時間分の作業パー”を防いでくれる物理装置。
いいなー、こういう思い立ったら作ってみる!
という姿勢。
それが役に立つかとか合理的かとか費用対効果とかもうどうでもよくなります。
20.パタパタパタパタ・・・
ブース H08-08「セグメントディスプレイ大集合」
(http://makezine.jp/event/makers2018/m0357/)
壮観!
一つ一つが単独で存在していたらこんなに興奮しなかったかも!?
いや、この流れる感じのパタパタディスプレイは単独で存在してても存在感あるか・・・
イワユル7セグだけだとあんまり存在感無いかもですね。
この、丸いのがパタパタするの、なんていうんでしょうか。
これもセグメント?
言葉の意味とか仕組みはよくわからんが、とにかくすごいディスプレイだ!
21.チートするやつw
ブース H05-09「デレステ自動プレイマシーン(物理)」
(http://makezine.jp/event/makers2018/m0267/)
もともとは音ゲー苦手な作者が「助けてよどらえもーん」的な安易な発想で作成した自動プレイマシン(カメラ+ソレノイドによるタッチ)だったが、どうせなら物理ボタンで楽しめるようにしようということで物理筐体を作成し、わざわざ画面を筐体に出力するという誰得なシステムを作り上げてしまった。(本人談)
もしどこかでこの作品を見ることがあっても、絶対に私のように「USB接続の物理ボタンをスマホにつければ?」と言ってはいけない。言ったらこの出店の存在価値がなくなってしまう。
本当に技術と才能と努力の無駄遣いだと思うのだけど、これがモノづくりの面白さであり怖さでもある。
物理ボタン部分。わざわざプロジェクターで反射投影しているのがわかるw
ゲームが苦手だから機会にやらせようという怠惰な考え方も、あっさり作ってしまって面白くなかったので必要かどうかはさておき腕試しのために必要もない物理ボタンを作ったりする無駄な方向へのエネルギーの使い方も、それを恥ずかしげもなく披露してしまう羞恥心の無さも、全部素晴らしい。
もし名古屋に在住していたら、真っ先にスカウトしたい。
22.今回一番スゴイやつ(個人的に)
ブース H05-10「寿司荒らし」
(http://makezine.jp/event/makers2018/m0158/)
今回もっともあらゆるテクノロジーを集積して作られているのではないかと感心した出展物。
フローはこんな感じ
- PC1のタイピングゲームの画面がモニタ1に表示される
- モニタ1の前に設置されたカメラがモニタを撮影する
- 撮影された画像から、文字表示部分を解析する
- 文字表示部分から、表示されている文字を判断する
- 判断されている文字を、PC1に接続されているキーボードから(高速に)打鍵する
- ゲームをクリアする
なんか一つ二つ前に紹介した出展もゲームを自動攻略するものでしたが、あれはAIは利用していないとのこと。
こっちは割とガチでAIを利用しているところあたり、昨今の世相を読み取ってうまく出展物に活かしているナーと。
当然のことながら、それを物理的に制御するという基本ながらも難しいことをやってのけているところに素晴らしさを感じます。
いやー、圧巻。
まさに才能の無駄遣い。
(普段はその才能をお仕事に生かしてらっしゃると思うんですけどね。)
さて、本エントリーでMaker Faire Tokyoの紹介を最後にしようと思いましたが、大本命を忘れていたので、また明日!